FOR ECOLOGY保存料の役割と環境保全活動

保存料とは?

保存料は、カビや細菌などの微生物の増殖を抑制し、食品の保存性を向上させるために使用される食品添加物です。食品添加物の一種である日持向上剤も同じ目的で使用されますが、保存料は日持向上剤に比べて制菌効果が高く、より長期間の保存が必要な食品に適しています。
保存料は安全性と有効性に関する認可を受けたうえで、身近な加工食品に使用されています。

  • 練物

  • 惣菜パン

  • ロールケーキ

  • ミートボール

保存料の役割

食品添加物のひとつである保存料は、制菌効果と保存性に優れているため、
加工食品に使用すると以下のようなメリットがあります。

食中毒の防止
食中毒を引き起こす微生物の増殖を抑制し、食中毒のリスクを低減する
生産効率向上
品質の安定化により規格外品を減少させることができるため、在庫管理が容易となり、効率的な生産計画が立てやすくなる
食品ロスの削減
店舗での売れ残り食品や家庭で食べきれなかった食品の廃棄量を削減できる
流通性向上
食品の賞味期限が延長されることで、地理的に離れた地域への輸送が可能となる

保存料の種類

食品・飲料の種類や目的に応じて、適切な保存料が使用されています。

主な保存料
名称 食品・飲料への使用例
安息香酸、安息香酸ナトリウム キャビア、マーガリン、清涼飲料水、シロップ、果実ペーストなど
しらこたん白抽出物 魚肉練り製品、洋菓子、和菓子など
ソルビン酸、ソルビン酸カリウム 魚肉練り製品、ソーセージ、果実酒など
プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム 洋菓子、パン、チーズなど
ポリリジン(ε-ポリリジン) 米飯、菓子類、麺類など

OKUNOの保存料

当社は、これらの保存料のうち、ポリリジンを主成分とする製品「エコセーブDLP」を開発し、販売しています。
ポリリジンは、人体に必須のアミノ酸の一種であるL-リジンの重合体であり、微生物(放線菌)の発酵により生成される天然由来の食品保存料です。
ポリリジンは少量でも幅広い微生物に有効であり、マイナスに荷電した細胞表面に吸着し、損傷させることで増殖を抑制します。他の食品添加物同様、さまざまな試験でその安全性が確かめられており、味覚への影響も少ないため、食品のおいしさをそのままに保存期間を延ばすことができます。

ポリリジンの作用メカニズムイメージ

ポリリジンの作用メカニズムイメージ

ポリリジン処理における微生物の外観観察
  • 未処理

    微生物外観(ポリリジン未処理)

  • ポリリジン処理

    微生物外観(ポリリジン処理)

環境保全活動への取り組み

当社はポリリジン製剤である「エコセーブDLP」に加えて、日持向上剤「エコセーブS」、食品素材からなる「エコセーブCL」をラインナップしています。
「エコセーブ」シリーズは、お客様からの多彩なニーズにお応えします。
当社はその売り上げの一部を(独立行政法人) 環境再生保全機構の「地球環境基金」に10年以上にわたって寄付しており、食品ロス削減と環境保護の両面で持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

地球環境基金への寄付に対する感謝状

ききんちゃん