5G対応携帯機器など、電子デバイスの小型化を実現するには、搭載する電子部品の高い性能と併せ極小化も求められます。加えて、スピードアップする機器の開発に必要な対応も開発担当者の大きな課題のひとつ。
奥野製薬工業は、電子デバイス用ガラスフリットにおいて、これまで蓄積してきためっき技術の知見を電子部品の開発工程に提供。製品の設計・開発から量産までを一気通貫でサポート可能です。とくに焼成や焼結、コーティングといった製造前後の工程で不具合が発生しやすいプロセス。製品設計の意図通りに量産化を実現するために、めっき薬品トップシェアならではのノウハウをご活用ください。
※製品の特性に合わせたガラスの組成設計をサポート。
※試作時のニーズにも応えられる製造体制を構築済み。
※当社研究所内の設備で試作可能。課題を共有し、迅速にクリア。
製品特性に合わせた焼成温度、必要な耐薬品性、耐めっき性などガラスに必要な特性を確認
これまでの実績から、最適なガラス組成をご提案
製造ラインに適した形態の製品を供給
ご希望に応じた納期のすり合わせ
ガラスフリットは、粉末では対象物に塗布することができないため、ガラスフリットと有機ビヒクル(樹脂と溶剤)を混合したガラスペーストに加工して、スクリーン印刷が行われます。
ガラスペーストを対象物に塗布して焼成を始めると、まずガラスペースト中のガラス成分がゆっくりと融けていきます。
ガラス粉末が少しずつ融解していく過程で、ガラスペースト中の有機ビヒクルは燃焼・分解されて二酸化炭素となって大気中に放出、焼成後の塗膜には無機物であるガラス成分のみが残ります。
本件においては、ガラスが融解していく過程で、
①有機ビヒクルの分解物である二酸化炭素が完全に放出されないままガラスに閉じ込められる、または
②有機ビヒクルが完全に燃焼・分解せず、ガラス内に残渣となることで、ボイドが発生していました。
そのため、ガラスの融解温度に合わせて、より低い温度で分解されやすい樹脂成分を含有する有機ビヒクルを用いたガラスペーストを提案して、ボイドの発生を解決しました。
ご使用中のビスマス系ガラスを含んだ銀ペーストを用いて、当社内の試作ラインでめっき試験を実施。銀ペースト中の焼結助剤である低融点ガラスフリットの耐めっき性が良好ではなく、めっき処理中にビスマスなどのガラス成分が溶出。
ケイ素、ホウ素、その他酸化物の配合量を変更して、耐薬品性に優れたガラスフリットに変更。焼成温度はそのままで、耐めっき性を向上させた。
さらに、耐薬品性に乏しいLTCC基板用に専用のめっきプロセス(NNPプロセス)を提案。