カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダーなどの車載用電子機器や、 スマートフォンやタブレットなどの情報通信機器には、 ビルドアップ配線板(ビルドアップ基板)が用いられています。 ビルドアップ配線板は、配線密度が高いため、HDI(High-Density Interconnect)基板とも呼ばれることもあります。
ビルドアップ配線板を製造する場合、コア層と呼ばれる貫通基板の上に絶縁層と導体層を交互に積層します。 そして、電気的接続のために、ビルドアップ層にレーザーなどでビアホールを形成して、導体化します。 ビルドアップ層にスタックビアやパッドオンビアを形成すると、プリント配線板をさらに高密度化できるため、 ビアをめっきで充填するビアフィリングの技術が注目されています。 ビルドアップ層の最外層には部品を挿入実装することがあり、 また、ビルドアップ基板の表と裏を接続するスルーホールを形成するために、 ビアフィリング用硫酸銅めっき液にも高度なスローイングパワーが要求されるようになりました。
そのため、当社はビアフィリング性能と、スルーホールへのつきまわり性をともに満たす硫酸銅めっき用添加剤を新たに開発しました。
トップルチナVTは、ビアとスルーホールが混在するビルドアップ配線板に最適な硫酸銅めっき添加剤です。 一般的な硫酸銅めっきの添加剤では、スルーホール孔内のスローイングパワーを確保するためにめっき液中の硫酸濃度を高くする必要があり、 そのようなハイスロー用の浴組成では、ビアに対して十分なフィリング性を実現することができませんでした。
当製品は、優れたビアフィリングめっき性能をそのままに、スルーホールに対しても高度なつきまわり性を実現し、 ビア/スルーホール混在基板製造時の生産性向上に大きく貢献します。 当社はプリント基板の表面処理をサポートする各種製品を取り揃えておりますので、お気軽にご相談ください。