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技術資料

トップフードテクノフォーカス

第15号 2012.5


●シームレスカプセル化技術とその応用

甲子園大学栄養学部フードデザイン学科 浅田 雅宣

同心多重ノズルを用いて調製する球形のシームレスカプセルは、今日までに口中清涼剤、食品、機能性食品、医薬品、化粧品等へ応用展開されているが、香料精油の様な油性物質から水抽出エキスの様な親水性物質に至るまでカプセル化することが可能となり、その応用範囲は格段に広がっている。さらに、胃では溶けず腸で崩壊する耐酸性の腸溶性シームレスカプセルを開発し、内容物を腸で選択的に放出させることが可能になった。特に、胃酸に弱い善玉のビフィズス菌を三層の耐酸性の腸溶性カプセルに包んだ製剤は、菌が生きて腸に届くことにより、死菌では認められないような整腸作用や各種生理活性を示し、機能性食品や医薬品に応用展開されている。 血液の人工透析患者では、ビフィズス菌カプセルの摂取により便通改善だけでなく尿毒症物質の低減等の新たな効果が認められてきている。本稿では、シームレスカプセルの製法、特性、多方面への応用例を紹介する。

●チルドデザート向けケーキ生地の品質改良剤について

総合技術研究所 食品研究部 岩崎 一泰

食品業界では、製品の流通形態の発達により、以前よりも商品に求められるニーズも多様化している。特に昨今、コンビニエンスストアーで販売されるチルド洋菓子・デザートの流行で、チルド流通の条件下でも長期間食感の劣化が無くおいしい商品を供給出来る商品開発が必要となってきている。    

本稿では、このような製菓・製パン分野でのチルド流通のニーズに対応出来る素材として、おいしさを向上し、ボリュームのアップ、食感の劣化抑制が可能となる油脂改質たん白を利用した素材「プロフェクトCG」について、チョコレートケーキのボリュームアップ、及び低温域でのスポンジケーキの老化抑制を例に挙げて述べる。

また、同様に油脂改質たん白を利用したシフォンケーキ用ミックス粉「トップスイーツCF610」について、①メレンゲを別立てで作らず簡単にワンボールで作製可能、②保形性が良く、釜落ちしにくい製品が出来る、③冷蔵保存での老化が遅い等の特長をシフォンケーキ、シフォンロール、ブッセ等への応用例を挙げて紹介する。

●発酵調味料(こま味豊潤)を利用した畜肉・水産加工用品質改良について

総合技術研究所 食品研究部 黒瀧 秀樹

食べ物の“おいしさ”を決定する重要な要素として、色や形などの外観、香り、味、テクスチャーなどが挙げられる。なかでも調味料は食品の味、テクスチャーを整える有効なアイテムの1つとしてこれまでも食品の加工、調理に利用されてきた。

これまで、当社ではより効率的に食味の向上と食感改質効果が得られ、おいしい加工食品が製造できるような調味料製剤の開発に取り組んできた。

本稿では、呈味性と食感改良効果を併せ持った発酵調味料「こま味豊潤」を紹介し、各種食品へ応用した際の品質改良効果について述べる。

●「プロフェクトGX」の製菓への利用効果

総合技術研究所 食品研究部 松元 一頼

菓子の開発現場では、消費者の嗜好を満たす商品創出に加え、保管や流通段階に起こる食感劣化や高騰する原料事情への対応が求められている。本稿では、これら要望を満たし、商品開発をサポートする製品として「プロフェクトGX」を紹介する。

「プロフェクトGX」は、油脂改質小麦たん白を主体に、増粘多糖類も配合した菓子用品質改良剤であり、保湿性や保形性を向上させる。ここでは、マドレーヌの保湿性向上、シフォンケーキの保形性向上、低カロリーケーキの造形性向上、どら焼き、ホットケーキの歩留り向上の各効果について述べる。さらに、カヌレの簡便な調製法についても示す。

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