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技術資料

トップフードテクノフォーカス

第6号

●玄米と発芽米にかかわる日本の食文化について

大阪府立大学大学院 森田 尚文

我々日本人は古来より米を主食とする食文化圏に属していたわけであるが、生活様式の 欧風化とともに米の消費量は減少し、それに伴いパン、肉類、油脂の消費量が増加してきた。更に、米の精白技術の発展に伴い、米糠中に含まれる栄養成分を除去してきたことにより栄養素の摂取にアンバランスが生じてきた。これらのこと等が原因で生活習慣病、アレルギー等の発生が増加してきた。

玄米は栄養成分的には優れているものの、消化吸収が悪いとされ一般庶民にまで食されることは無かった。近年に至り玄米を僅かに発芽(0.5mm~1mm)させると種々の酵素作用が増加することが明らかにされ、栄養成分、機能性物質の増加と共に食べやすくなることがわかり加熱殺菌処理後、パック詰をされて市販されるようになってきた。この発芽玄米の開発に端を発し種々の穀類にも応用されてきた。このような外皮成分を含んだ食品素材に抵抗性を無くすことが、我々の健康志向のみならず、将来の食糧危機に向けての食品素材の有効利用にも結びつくことであろう。

●麺の歴史と食文化

三宅製粉株式会社 三宅 一嘉

小麦は原産地のメソポタミヤからシルクロードを通って中国に伝来したと思われる。この小麦を加工した中国の麺の歴史、その麺が中国から日本に渡来し、索餅(さくへい)が素麺やうどんに変化していった過程や、中国から食品加工技術をもちかえった僧侶についてふれ、そば切り、パスタ、中華めん、即席めん等の麺類のわが国でに歴史や、それらのめん類に関する食文化について述べる。

麺は発展の過程でいろいろな変化をとげ、料理法や食べ方もバラエティに富んでおり、かつ地域によっても料理の変化は異なっていて、食文化が多彩に広がっていった。、また、だしや具材も多種多彩になり、東京と大阪にもだしの味や色の違いがあるように、各地で独特の食文化がうまれた。最近産業博物館として、[揖保乃糸そうめんの里資料館]や[インスタントラーメン発明記念館]などが開設され、麺の食文化の情報発信基地が日本全国に増えつつある。

小麦や蕎麦を扱う者として、わが国の多くの人々に愛されている麺類が、単にカロリー源としてではなく、健康で長寿の為の機能性食品としたいものである。

●鮭加工食品の品質低下抑制

食品研究室 市岡 法隆

鮭加工品においては保存期間中の退色と焼成後の食感のパサつきといった品質低下が考えられる。これら品質低下を抑制するための、酸化防止製剤の開発の取り組みと、調味料成分等が鮭肉組織に浸透し肉質を改良することによるパサつき感抑制についての報告。

●京のブランド産品という名の伝統野菜

京都府農業総合研究所 寺岸 明彦

京都には明治以前の古くに京の都に伝わり、その種苗の栽培方法が保存されて現在に残されている伝統野菜が多数あります。その中から現代の食事や料理に適した野菜を17品目選定し、京のブランド産品として認証し全国に向けて出荷しています。これらは育種という過程をほとんど経ずに昔の姿のままで残されているので、現代の市場流通に適している野菜にはない未知の物質が含まれていることがあります。みず菜や聖護院だいこん、伏見とうがらしや万願寺とうがらしには発ガンを抑制する抗変異原性を持つ物質があることがわかってきました。

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